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【博士卒向け】2026年3月までに修了見込みもしくは修了済みの方はこちら

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2026年3月までに大学院博士後期課程を修了見込みもしくは修了済みの方が対象となります。
※博士前期課程・学士の方に関しましては、2025年3月以降に改めてお知らせいたします。
This entrance is for those who are expected to complete or have completed the doctor's course at the graduate school by March 2026.
* For master's and bachelor's students, we will inform you again after March 2025.

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【修士・学士卒向け(博士一年生含む)】 2026年3月以降に卒業(修了)見込みの方はこちら

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2026年3月以降に四年制大学・大学院修士課程・大学院博士課程を卒業(修了)見込みの方が対象となります。
This entrance is for those who are expected graduated from a four-year university or completed a master's/doctor's program after March 2026.

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Social Well-beingを
実現する手法の確立をめざす

  • #人間情報科学
  • #Well-being
  • #社会情報研究所

社会情報研究所

足利 えりか

01.well-beingな社会との向き合い方

"Well-being"という言葉がある。直訳すれば「幸福な状態でいること」といったニュアンスだろうか。NTTグループでも2021年11月に策定された「NTTグループ人権方針」でWell-beingの最大化に向けた企業のあり方が謳われており、またNTT研究所でも今後デジタル化が進展していくにあたって、リアルとデジタルが融合したWell-beingな社会のあり方に関する研究が盛んに進められている。足利えりかもそうした研究に取り組む一人だ。

「“Well-being"という言葉には世界中でさまざまな解釈が寄せられています。人によっては『瞬間的にいい状態になるハピネスみたいなこと』をそう言いますし、また別の人は『悪い状態ではないこと』が“Well-being”だと言います。このようにさまざまな解釈がある中で、私たちは『長期的に見て、身体的、精神的、社会的にも総じて良い状態だったと思えること』がめざすべき“Well-being”だと考えています。つまり、瞬間的なものではなく積分的に捉え、集団で成立するための必要条件などを検討しています」

02.“Well-being"を提供する側が
“Well-being"であること

人の価値観はさまざまであり、『良い状態』だと思うかどうかも人それぞれだ。その中で集団的な“Well-being"を成立させていくことは可能なのだろうか。

「個々人が自分の“Well-being"だけ追い求めていてはバラバラになってしまう。時には、集団の中で衝突が起きたりすることもあります。そこで、集団の中で一人ひとりの価値観をいかにして共有し、お互いのことを尊重し合えるようにするか。また、集団としてめざすべき方向・ビジョンを定め、そこにみんなで向かっていける状態にするためには、どうすれば良いのか。こんなことを日々考え、研究しています」

足利が所属するチームには“Well-being"をいかにして定量的に計測していくかを研究する者もいるが、足利は実践を踏まえながらスキームやツールを作成する役割を担う。

「主に集団のつくり方を試行錯誤しながら研究と実験を進めています。例えば、実際にツールをつくって実験したり、企業や地域の方と一緒に仕組みやサービスをつくり、集団そのものが“Well-being"であること、そしてそこから生み出される仕組みやサービスが“Well-being"を生み出す集団になることをめざしています」

直近では和歌山県の高野山地域において、個々人の“Well-being"と地域にとって“Well-being"な状態である関係人口の創出・拡大を目的とした「日本文化・伝統に基づくSocial Well-being」の実証実験に参画した。ベンチャー企業や地域の大学と協働し高野山の文化・伝統を活かしてSocial Well-beingにつながる体験を共創することに挑みながら、同時に、この共創プロセス自体を方法論化した「Well-beingデザインフレームワーク」の研究開発に取り組んだという。

「提供する体験が“Well-being"を生み出すことも大切ですが、同時にそれを提供する側が集団として“Well-being"であることも重要です。めざすのは個人も地域も企業も“Well-being"な状態であること。経済性だけを追求するのではなく、全体の“Well-being"を追求することが、サービス提供者や地域の持続可能性を生み出すだろうと考えています」

03.集団の“Well-being"を追究し、
地域・社会に還元する

足利が所属するチームでは、渡邊淳司上席研究員が中心となって開発された「わたしたちのウェルビーイングカード※」がチームビルディングなどに活用されている。

「自分が何に対して良い状態であるか、何を大切に思っているかなどを『I(自分個人のこと)』『WE(近しい特定の人との関わり)』『SOCIETY(より広い不特定多数の他者を含む社会との関わり)』『UNIVERSE(より大きな存在との関わり)』という4つのカテゴリーからなる32種類の要因から3つを選択してその理由やエピソードを話してもらいます。チーム結成時や会議のチェックイン時など、さまざまな場面で行うことで互いの理解が深まり、価値観の共有が進みます」

このように集団としての“Well-being"を追究することで、サービスなどをスムーズに共創していくための方法論が確立していくことになる。

「集団が“Well-being"でいるための手法が確立することで、仕組みやサービスづくりに関わる人がスムーズに共創プロセスを進めることができるようになります。そうすることで、それは地域や社会に還元されていくでしょう」

総じて良い状態が継続していく“Well-being"な社会の実現に向け、足利のチャレンジは日々続いている。

※わたしたちのウェルビーイングカード:
https://socialwellbeing.ilab.ntt.co.jp/tool_measure_wellbeingcard.html

KEY WORD
  • ウェルビーイング
  • リビングラボ
  • 行動変容
  • プライバシー・法制度
  • 社会受容性評価
  • ネットワークセキュリティ
  • OT/IoTセキュリティ
  • サプライチェーンセキュリティ
  • ユーザブルセキュリティ
  • HWセキュリティ
  • 次世代認証
  • 脆弱性発見・マルウェア解析
  • 秘密計算
  • 匿名化
  • 暗号技術・耐量子計算機暗号

世の中のあらゆる情報を安全・公平に活用することにより、
多様な社会価値を創出し、誰もがその人らしく暮らせる豊かな社会を実現する研究開発

Smart Worldの実現には、Smart Worldがもたらす幸せ・価値とは何か、それを創出するためにはどういう情報をどのように活用していくか、また、激化するサイバーセキュリティの脅威からさまざまな情報をどのように守り、Smart Worldを人々に受け入れられる安心・安全な世界としていくかについて、さまざまな領域の研究開発を複合的に進める必要があります。
社会情報研究所では、長年培ってきた世界最先端の暗号技術やサイバーセキュリティ対策技術などの情報科学分野と、社会価値、人々の幸せ、法制度、社会受容性などの社会科学分野を融合し、社会の変革と発展をめざした研究開発を行っています。

※記事本文中の研究所名や社員の所属組織などは取材時のものであり、
旧研究所名の場合がございます。

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