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【博士卒向け】2026年3月までに修了見込みもしくは修了済みの方はこちら

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2026年3月までに大学院博士後期課程を修了見込みもしくは修了済みの方が対象となります。
※博士前期課程・学士の方に関しましては、2025年3月以降に改めてお知らせいたします。
This entrance is for those who are expected to complete or have completed the doctor's course at the graduate school by March 2026.
* For master's and bachelor's students, we will inform you again after March 2025.

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【修士・学士卒向け(博士一年生含む)】 2026年3月以降に卒業(修了)見込みの方はこちら

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2026年3月以降に四年制大学・大学院修士課程・大学院博士課程を卒業(修了)見込みの方が対象となります。
This entrance is for those who are expected graduated from a four-year university or completed a master's/doctor's program after March 2026.

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インターンシップなど各種イベントへのエントリーはキャリア教育マイページよりお願いいたします。
To apply for internships and other events, please visit your Career Education My Page.
※10/31までにご登録いただいた方へ
新たなキャリア教育マイページに切り替わっておりますので11/1以降はメールのご案内に沿ってログインをお願いいたします。
※For those registered by Oct. 31
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思考能力を持つネットワーク
"Beyond 5G"

  • #ネットワーク
  • #無線通信技術
  • #ネットワークサービスシステム研究所

ネットワークサービスシステム研究所

馬場 宏基

これが未来創造の最前線だ!

現在、移動体通信網で主力となりつつある「5G」、ここでいう"G"とはGeneration(世代)"の略である。電話やインターネット、映像配信、センサデータといった通信の基幹となるネットワークシステムは約10年毎に世代が変わっています。
では2030年代。5Gの先にはどのような通信技術が主力となり、我々はその技術を活用したどんなサービスを享受することができるようになっているでしょうか。近い未来の基幹ネットワーク技術を検討し、その実現をめざしていく。技術に向き合い、未来図を思い描きながら、創造的な研究開発が進んでいきます。

01.5Gの向こう側に向かって

5G通信がサービスインして数年が経つ。新しい技術は我々にさまざまな新しい体験をもたらしてくれるが、一方でさらにその先の通信技術、ネットワークのあり方もすでに考えられ始めている。5Gの向こう側に向けて、考えられていることはいったいどのようなことだろうか。

現在、5G通信が普及し、ビジネス現場や私たちの一般生活においてもさまざまな新しいサービスが模索されています。今後、"Beyond 5G/6G"に向けて、どのような付加価値を提供していくかが、コンセプトを考える上で重要なスタート地点になります。5Gのネットワークシステムにもさまざまな新しい技術が導入され、大容量通信や低遅延、大量同時接続といった特長が生まれていますが、これらは言ってみれば従来のインターネット技術を高度化させることでできた技術です。そういう視点で考えれば、5Gは4Gをより速く、より安定させ、IoTなどより幅広い用途に対応した通信技術と言うこともできます。

無線通信技術はこれまで2G、4Gと2世代ごとに大きな進化を生み出してきて偶数世代が成功すると言われています。そもそも「従来のインターネットのアーキテクチャや技術ではできなかったこと」を実現するには5Gのベースとなる技術から進化させる必要があるあります。そのため、5Gの先は、2030年頃の外部環境や技術の進化を先行して見通しながら、通信性能、機能、品質、信頼性などを多様な情報から具体的に想定し、要求要件を明確化する。そして、まったく新しいIT/ICT技術を提供できるネットワークをめざすことが、現在、私が取り組んでいる"Beyond 5G/6G"のアーキテクチャ研究開発です。

02.物理空間とサイバー空間を協調させるネットワーク

これまで情報をスムーズかつスピーディーに通過させていくことが重要な役割だったネットワークに対し、次世代アーキテクチャでは、そこに計算能力を持たせ情報処理を行っていくことになるだろうと馬場は話す。端末やクラウドとネットワークが協調することにより、情報処理がさらに高度化する未来が訪れようとしている。

ネットワークはさまざまな情報が通る「土管」的な性格を持った存在です。いかに大量の情報をスムーズに、素早く、安定して通していくか。5Gでも基本的には、その発想は変わってきませんでした。しかし6Gに向けてネットワークシステムは、さまざまなデータを転送するだけの土管から、端末やサービスの間に位置し仲介する基盤として、CPS(Cyber-Phisical Systems)などの物理空間とサイバー空間を協調させる役割を担うようになると考えています。ネットワークがさまざまな情報処理の仲介能力を持つ、ある意味、分散コンピューティングのようなものなっていくイメージです。

端末やアプリケーションの計算処理をネットワークが一部肩代わりすることで、端末やサーバの処理負荷を効率化しつつ、その処理能力に合わせて通信量や品質を最適化したり、端末特性に合わせたデータ転送形式と方法を設定することで、エンドツーエンドのサービスや情報流通をストレスなく、理想的な状態で実現できると考えています。そのためのアーキテクチャコンセプトを現在、追究しています。

03.世界中の研究者とともに

通信はネットワークだけがあっても成立しない。世界中でさまざまな役割を担う多くのプレーヤーが合意やコンセンサスを形成し、同じ規格のもとに集って初めて、ネットワークはその役割を果たすことになる。情報処理能力を持つネットワークの実現に向け、真剣な議論が積み重ねられている。

通信というのは、その先にある端末や上位にあるアプリケーションがあって初めてサービスが実現されるものです。基幹となるネットワークシステムだけではなく、端末、各種装置、アプリケーション、クラウドなど、さまざまな事業者とのコンセンサスを得て、コラボレーションがあって実際のサービスが成立するものになります。

現在、私たちは通信とコンピューティングが融合したネットワークを実現しようと努力していて、その世界では現在のシステムでは著しく端末に負荷がかかるような高度な情報処理であっても、ネットワークとの協調によって最適な状態で処理できる、そんな世界を生み出そうとしています。現在、世界の企業や各業界団体、コミュニティなどが、"Beyond 5G"の通信規格検討を開始しており、我々を含めてさまざまな提案が為されています。私たちが考える技術もNTT発の提案として、多くの事業者と議論し、コンセンサスを形成していきながら、国際的な標準に反映させ、次代のアーキテクチャとして世界の通信を支える基幹ネットワークの基本設計として採用されるように発信・普及していきたいと考えています。

※記事本文中の研究所名や社員の所属組織などは取材時のものであり、
旧研究所名の場合がございます。

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